キングコング型

ティッパタッパタパタパタ

AVATAR

正月にAVATAR(今話題の)を見に行きました。どなたか今じゃない時期に話題になったAVATARを教えてくれえ。
ネタバレ的な内容もあるので、見る予定のある人はこの先は読まない方がよろしいかと。



単刀直入に結論からいうと、映像は抜群、ストーリーはかなり微妙。正月気分を加味してギリギリ65点ぐらいでしょうか。
たしかに映像的には凄かったです。3Dで見たんですが、正直これは2Dでもたいして変わらないかなと思います。3Dになるのが、リアルに、昔から雑誌にある3Dメガネで見たような「平面の絵を何枚か奥行きがあるように並べただけ」だからです。最初の方は、たまにメガネを外してみたりしたんですが、「あれ?ひょっとして今はメガネつけなくていいのかな?」と思うぐらいの差しか無いです。まだまだ実験的な感じなんでしょうか。妙に臨場感が出ている瞬間もあるんですが、このAVATARみたいに3時間近くつけたまま見るには、メガネもきつかったです、物理的に。万人向けのサイズなので、しょうがないのかな。
ストーリーとしては、地球外の異星に移住してきた地球人が、原住星人(?)の居住地域にある、非常にレアな化学物質というかダイヤ的なものを奪うために攻撃を仕掛け、スパイのはずだった地球人(=AVATAR)が原住星人サイドにつき、その土地・星を守るために戦うというストーリー。だいぶ大雑把ですが。こういうのって、かなり最初の時点で、歴史的に幾度もあった原住民VS侵略者という構図を想起させるわけですが、最終的にただの抗争になって、原住星人が勝利するというエンディングが、最悪です。要するに、最初の方は先述のような過去の歴史を省みよう、ということかなと思ったら、最終的にドンパチやって原住星人が勝っちゃうと、意味分かんないんですね。中途半端に過去の歴史を投影してる割に、結局勝ったものが正義、みたいなことですから。過去から学んでいこうということかと思ったら、途中から完全に論点をすり替えているという(苦笑)。もっと互いに理解しあって、例えばそれこそ「戦争をなくす唯一の方法は許すことだ」みたいな方向で締めてくれれば、全然ちがった感想になると思いますが。最後の部分は、なんとか分かりあえた者たちがいて、そこに未来をとかそういうことかと思いますが、結局全体的には中途半端にファンタジー、中途半端に説教臭いという駄目なパターンです。ただのファンタジー映画として見るにはしんどいです。それならリメイク版キングコングの方が、自分としては100倍も楽しめました。他にも細かい突っ込みどころは結構ありますが、それは揚げ足かなと思うので割愛します。
それと入場前のロビーに、普段自分が映画を見に来ている時の20倍ぐらい人がいて、事前のマスコミの報道とかから「おお、AVATAR人気すげーなー」とか思ってたんですが、フタを開けてみたらどうやらONE PIECE待ちの人のほうが断然多かったようです。新聞広告に載ってるスピルバーグのコメントと合わせて、マスコミってやっぱウソくさいなと実感しました。